マンゴー農家の悩みに科学で挑む!沖縄発スマートトラップ開発

iGEM Okinawa
プロジェクトオーナー

iGEM Okinawa

地場産 フード 挑戦する人 テクノロジー 地域活性化 環境保護 イベント

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  • 現在
  • ¥157,000
  • 目標金額
  • ¥1,500,000
  • 購入口数
  • 59口
  • 残り日数
  • 56日
このプロジェクトは、目標金額達成の有無に関わらずリターンをお申込みいただくとプロジェクト成立となります。

​沖縄から、世界へ。学生の力で地域課題に挑む!

初めまして!私たちは、沖縄の3つの教育機関 -沖縄科学技術大学院大学(OIST)、琉球大学、沖縄工業高等専門学校から集まった学生たちで結成された、iGEM Okinawaです。

iGEM(International Genetically Engineered Machine)は、合成生物学を活用して学生自らが社会課題の解決に挑む、世界最大級の学生研究コンテストです。プロジェクト設計から実験、資金調達、発表まですべてを学生自身が担い、科学と社会のつながりを実践的に学ぶことができる機会です。私たちはこのプラットフォームを通して、「科学は社会に貢献できる」ということを沖縄から世界に向けて発信したいと考えています。




 

沖縄のマンゴーを守ろう!

沖縄を代表する農産物のひとつ「マンゴー」は、いま外来種アザミウマ(C系統)という害虫によって危機に瀕しています。この虫は在来種(YT系統)と外見がほぼ同じであるため肉眼での識別は不可能です。そのため、農家の方々は広い範囲に農薬を撒く必要があり、労働負担・コスト・環境負荷の三重苦が生まれています。

 
 
ケドク農園「【アザミウマの被害】マンゴー農家が語る葉の異常と対処法」https://kedokumango.com/20160514/7121

 
 
「本当に必要な場所に、必要な対処を」 
それを科学の力で実現することが、私たちの挑戦です。
 

合成生物学 × IoTで、現場で使えるツールを開発

本プロジェクトでは、合成生物学の技術であるLAMPを用いたDNA検出キットIoTベースのスマートトラップ装置を組み合わせ、簡単に使える害虫モニタリングツールの開発を行っています。

▶ LAMP検出キットのしくみ
以下の図のように、紙ベースの検出キットに畑のトラップ水を垂らすだけで、外来種(C系統)の有無を色の変化で判別できます。



▶ スマートトラップのIoT通信構成
次に、小型カメラが反応結果を読み取り、検出したデータを通信モジュールを通じて中央のゲートウェイ(家屋など)に送信します。その後、スマートフォンやクラウドを通じて、リアルタイムで通知・記録される仕組みです。

 


 
▶ 現場での操作・メンテナンス方法
装置は太陽光で動作し、誰でも簡単に扱える設計になっています。

主なメンテナンス作業は以下の3つだけです:
  1. タンクの水を定期的に補充
  2. 検出紙の反応フィルムを確認・交換
  3. ソーラーパネルの表面を軽く拭いて点検
 
シンプルで低コスト、かつ継続的な運用が可能です。

 
 

現場とつながりながら進める実践的な研究

私たちは、机上の空論ではなく、現場の声に耳を傾けた、実用性のある科学の実現を目指しています。
そのため、沖縄県恩納村や名護市などのマンゴー農家を訪問し、実際の農業現場の課題や農家の声を丁寧にヒアリングしてきました。


これまでに行ってきた主な活動は以下の通りです:
  • 農家の方々との交流を通して、現場での害虫被害の実情を学ぶ
  • 実際の農場でアザミウマのサンプルを採取し、DNA検出実験を実施
  • 技術の現場適用可能性を検証するための聞き取りやプロトタイプ評価を実施

こうした活動を通じて、研究室の中だけでは得られない知見や、社会とのつながりの重要性を深く実感しています。



 

この技術は、他の作物・分野にも応用できます!

本プロジェクトで開発している検出システムとスマートトラップは、マンゴー農園にとどまらず、より広範な課題に対応可能なポテンシャルを秘めています。
  •  沖縄以外の地域や海外のマンゴー農園での活用
  •  他の農作物(例:メロンやゴーヤなど)への応用
  •  他の害虫(例:ウリミバエなど)への対応バージョンの開発
  •  公衆衛生分野(衛生害虫や病原体モニタリングなど)への応用

このように、私たちの技術は「安価・簡便・現場で使える」という特長を活かして、農業だけでなく幅広い現場での長期的インパクトを生み出せると信じています。

 

クラウドファンディングを行う理由

このプロジェクトは、沖縄の地域課題に学生自らが取り組む、草の根的な研究活動です。私たちは、農家の方々や現場の声を取り入れながら、科学技術を社会の中で「実際に役立つ形」にするプロセスを何より大切にしています。

そうした中で感じたのは、単なる資金集め以上に、地域との対話や、社会全体への情報発信の重要性です。研究成果や課題の深刻さを、もっと多くの人に届けたい—そんな思いから、私たちはクラウドファンディングに挑戦することを決めました。この活動を通して、科学の力を身近な課題解決に生かす実例を示したいと考えています。

 

皆さまからのご支援は、こうした活動に使わせていただきます

 
ご支援の使い道(予定内訳)
使い道 具体的な内容
DNA検出キットの調達 プライマー、酵素、紙素材などの消耗品
デバイス試作 カメラ、センサーなど
フィールド実験 農場での実証実験にかかる材料など
iGEM参加費用 登録費・渡航費の一部(2025年 パリで開催)
普及活動 地域イベント、農家との交流など
 

最後に:あなたの応援が、未来の科学者を育てます

私たちはまだ学生です。でも、だからこそ、教科書や論文の中だけではなく、現実の社会課題に向き合い、自分たちの手で解決策をかたちにしたいと本気で考えています。農業現場で困っている人たちの声に寄り添いながら、同時に、未来の研究者や若者たちに「科学って面白い」「社会の役に立てるんだ」という希望を届けられるようなプロジェクトにしていきたいです。この挑戦を、どうか一緒に支えてください。応援、よろしくお願いいたします!